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建物は地震が来ても大丈夫?~新耐震基準~

地震の備えは大丈夫ですか?

日本は地震大国と言われていますが、実際にはどうなのでしょうか。
実は2012年から2021年の間に起きた世界のマグニチュード6以上の地震1,391回の内、165回(11.9%)は日本で発生しています。
世界と言っても海も含まれますから、11.9%がいかに大きな数字かお分かり頂けるかと思います。
地震が多発する中、私達はどう備えていけば良いのでしょうか。避難場所の確認や防災バックの準備も必要ですが、ご自身が住む建物が地震に耐えられるかどうかも知っておきたいですよね。
簡単に判断する基準ですが、ズバリ”昭和56年”がキーワードです。

「新耐震基準」というものはご存知でしょうか?

1981(昭和56)年6月1日以降は震度6強~7程度でも倒壊しないような構造でないと建築許可が下りない事となっています。つまり、『昭和56年』を境として建物への安心感が異なってきます。
「私がいる場所は今まで大きな地震が来た事が無いから大丈夫!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、震度6強~7程度の地震は近年では5件程ありました。

・2016(平成28)年 熊本地震(震度6強~震度7 計4回)
・2018(平成30)年 北海道胆振東部地震(震度7)
・2019(平成31)年 山形県沖地震(震度6強)
・2021(令和3)年 福島沖地震(震度6強)
・2022(令和4)年 福島沖地震(震度6強)

また、6弱も含めると20件となり、全国に満遍なく発生している事になります。確かに発生しやすい場所・しにくい場所というのはあるかもしれませんが、大地震自体はどこでいつ起きてもおかしくないものとなっています。
下図については2012年~2022年の間に発生した震度6弱以上の地震分布図になります。

参考:気象庁 地震データベース検索

旧耐震基準とは?

「新」があるなら「旧」もあるのですが、旧耐震基準は震度5程度でも倒壊しない構造という基準でした。日本での震度5以上の地震は2012年~2022年の10年間でも124回起こっています。
また、それ以前でも定期的に震度5以上の地震は発生しており、旧耐震基準については問題があると議論されていました。1978(昭和53)年発生の宮城県沖地震が大きな転機となり、新耐震基準が運用されるようになりました。

※宮城県沖地震とは?
1978(昭和53)年6月19日に宮城県沖で発生した震度5の地震です。建物の全半壊7,400戸と家屋倒壊被害が甚大でした。

そもそも震度とは?

震度についてなんとなく「5弱」「6強」と聞きますが、実際どれくらいのものなのでしょうか。震度は0~4、5弱、5強、6弱、6強、7までの10段階となっています。気象庁の「震度階級関連解説表」では建物に影響があるのは5弱からとなります。

以下は耐震性の低い木造建物(住宅)の場合です。

5弱/壁などに軽微なひび割れ・亀裂
5強/壁などにひび割れ・亀裂
6弱/壁などに大きなひび割れ・亀裂、瓦落下・建物傾き・倒れるものもある。
6強/同上、倒れるものが多くなる。
7/同上、倒れるものがさらに多くなる。

以下は耐震性の低い鉄筋コンクリート造建物の場合です。

5強/壁、梁、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が入ることがある。
6弱/壁、梁、柱などの部材に、ひび割れ・亀裂が多くなる。
6強/同上、1階あるいは中間階の柱が崩れ、倒れるものがある。
7/同上、倒れるものが多くなる。

参考:気象庁 震度解説表

耐震性が低いからと言って、必ず倒壊するというものではありませんが、新耐震基準をクリアした建物の方がより安心してお住まい頂けるかと思います。

阪神・淡路大震災から「新耐震基準」を読み解く

1995(平成7)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は観測史上初の震度7、死者6,434名、行方不明3名、負傷者43,792名、住家全壊104,906棟、住家半壊144,274棟、全半焼7,132棟の大規模地震災害です。戦後に発生した地震災害では東日本大震災に次ぐ被害規模となります。
死者の8割以上が建築物の倒壊によるものでした(発生時刻が5時46分と早朝だった為、在宅・就寝されていた方が多かった)。また、昭和56年以前の旧耐震基準時に建てられた建築物に多くの被害がみられました。特に木造住宅の1階の柱が折れ潰れてしまうケースが多くありました。
内閣府の「教訓情報資料集」には『倒壊の最大の原因は、住宅の持続的な補修や新陳代謝が行なわれていない、との指摘がある。』との記載があります。定期的なメンテナンスや建て替えも地震被害に備える一つの手段と言えます。

参考:内閣府

昭和56年以前の建物は全て危険か?

昭和56年は1つの目安になりますが、それでは昭和56年前に建てられた建築物は全て危険か、と言うとそうではありません。
①新耐震基準が出来ると分かっている為、事前に新耐震基準で建てている
②建築時は新耐震基準不適合だが、後ほど耐震補強を行っている
以上のような場合は比較的安心してお住まいいただけます。

合わせて気を付けたい事

新耐震基準(昭和56年)を1つの目安にして頂く事は前述の通りですが、他に確認しておくと安心できる事項があります。それは『ハザードマップ』です。ハザードマップとは豪雨があった場合や川が氾濫した場合にどの地域がどれくらい浸水するかが記載されています。
現在、購入・賃貸に関わらず契約時にハザードマップの添付が義務付けられています。ただし、物件を探される場合には基本的に提示はありませんので、気になる物件があった場合はハザードマップと合わせて確認されるとスムーズです。
また、現在住んでいるお部屋が浸水してしまう可能性がある場合は、浸水する可能性を考慮し、貴重品は浸水しないような位置に保管しておく等、事前の対策が必要です。
ハザードマップは各市町村のホームページに掲載されている事が多いので、是非確認してみてください。

まずはご相談ください!
建物を購入する際、お部屋を借りる際、様々な不動産知識があると安心してお住まい頂けます。ランドワーク不動産では不動産知識豊富なスタッフがお客様に必要な情報をご提供させて頂きます。
何を基準に購入すれば良いか、お部屋を探せば良いか悩まれている方はまずは一度ご相談ください。

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